【レビュー】遂に正式リリース!『ニエンタム — オプス・ゼロ —』は音ゲーの枠をぶち壊した、「スタイリッシュ・リズムアクション」だ!

インディーゲーム

ノーツに合わせてタイミングよくボタンを叩き、スコアや精度をストイックに詰めていく、そんな「従来の音ゲー」の常識は本作では通用しない。

QueseraGames.が放つ『ニエンタム — オプス・ゼロ —』は、『Muse Dash』をはじめとするラン系音ゲーの系譜に見えつつも、その実体は「音楽と2Dアクションが狂気的なレベルで融合した、唯一無二のスタイリッシュ・リズムアクション」である。

画面狭しとキャラクターが縦横無尽に駆け回り、流れる音楽と一体になって巨大なボスを倒す圧倒的な爽快感。
従来の音ゲーの枠組みに収まらないからこそ辿り着いた、本作だけの面白さと、脳汁ドバドバのプレイ体験を本音でレビューしていく。

『ニエンタム — オプス・ゼロ —』 キービジュアル

どんなゲーム?:不穏な劇場で繰り広げられる「ふたつの視点」の狂想曲

本作の舞台は、記憶を失った二人の少女「アレフ」と「リオラ」が迷い込んだ、灰色に沈む怪しげな劇場だ。

グラフィックや世界の質感は、どこか『劇団イヌカレー』の世界観(『まどマギ』の魔女の結界のような空間)を彷彿とさせる。
ファンタジーでありながら、常に不穏で歪んだ空気が漂っており、このダークでフェチ度の高いビジュアルだけで一気に引き込まれる。

ゲームシステムは、この二人の役割に合わせて2つのパートが目まぐるしく展開していく。

『ニエンタム — オプス・ゼロ —』主人公「アレフ」

▲主人公「アレフ」

▲不思議な劇場で出会う「リオラ」

 監督アレフのパート(舞台裏)では、アレフが縦横無尽にステージを駆け回り、音符の欠片を集めながら舞台装置を復元・指揮するアクションパート。

 役者リオラのパート(舞台上)は演劇の進行に合わせてノーツが出現し、光の枠が重なった瞬間に叩くシンプルなリズムアクションパート。

二人の少女が織りなす表と裏の物語、そして異なったアプローチの音ゲー要素が見事に噛み合い、独特の没入感を生み出している。

プレイの魅力①:常識が通じない!?キャラが縦横無尽に跳び回る「アクション×音ゲー」の快感

「画面の右からノーツが流れてきて、タイミングよく叩く」そんな音ゲーの当たり前を期待してプレイすると、最初は間違いなく面食らう。

公式が「プラットフォーマー・アクション・アドベンチャー要素が融合した2Dリズムアクション」と謳う通り、本作は従来の音ゲーとは根本から毛色が違う。

最大の異質さは、「ノーツに向かって主人公アレフ自身が縦横無尽にステージ内を駆け巡る」という点だ。
最初は「ノーツが押し寄せてくるのではなく、自分がノーツに突っ込んでいく」という画面の激しさにかなり戸惑うだろう。

さらにアクション面でも独自の感覚が求められる。
例えば目の前に崖が現れた時、普通のアクションゲームなら自分の好きなタイミングでジャンプボタンを押すが、本作では「音楽に合わせて配置されたノーツを叩くことでジャンプが発生する」。
思わず自分のタイミングで跳ぼうとしてミスを連発し、脳の処理が追いつかなくなるのだ。

だが、この戸惑いこそが最高のスパイスである。

操作に慣れ、リズムとアクションが頭の中で完全に噛み合った瞬間、世界が変わる。
音楽に合わせてアレフがジャンプし、攻撃し、ステージを軽やかに駆け抜けていく姿と自分の一体感。ノリノリになってステージを駆け抜けるこの感覚は、まさに唯一無二だ。

プレイの魅力②:音ゲーなのに大迫力!脳汁ドバドバの「ボスバトル」とカタルシス

本作をプレイしていて、筆者が最も脳汁を撒き散らして興奮したのが「ボスバトル」だ。

「音ゲーでボスバトル?」と思うかもしれないが、これが驚くほどド派手で熱い。

楽曲に合わせて激しく流れてくるノーツの波。
それを正確に叩くことで、アレフがボスの苛烈な攻撃を間一髪で回避し、間髪入れずに鋭い反撃を叩き込んでいく。

激しい音楽 × 怒涛のノーツ × 画面狭しと暴れ回るド派手なアクション

この3要素が完璧なシンクロ率で押し寄せてくる体験は、もはや「音ゲーをプレイしている」というより「音楽というシチュエーションの中で最高にカッコいいバトルアニメの主人公を操作している」感覚に近い。

ノーツを完璧に裁き切り、フルコンボで巨大なボスを撃破した瞬間のカタルシスは、他のどんなゲームでも味わえない領域に達している。

音楽の魅力:演劇の演目に合わせた変幻自在のオリジナル楽曲群

本作に収録されている楽曲は、そのほぼ全てが本作のために作られたオリジナル楽曲だ。

「オズの魔法使い」や「アーサー王伝説」といった演劇の演目やストーリー展開に完全に寄り添って作られており、ポップでかわいらしい楽曲から、息をのむほど激しくスピーディーな楽曲まで実にバリエーション豊か。

単に「聴いていて良い曲」というだけでなく、画面上で繰り広げられる少女たちのドラマや演劇の盛り上がりに合わせて曲調が変化するため、プレイ中の感情移入度が段違いだ。

ちなみに、クリア後に開放されるフリープレイ専用の楽曲には、「音ゲーマーなら誰もが知っているあの名曲」も忍ばせられており、音ゲーファンなら思わずニヤリとさせられるはずだ。

ここは知っておきたい:「従来の音ゲー」の尺度の外にある本作の本質

さて、ここまで絶賛してきた本作だが、一つだけあえてハッキリ言っておきたいことがある。

もしあなたが「純粋にノーツを正確に叩き、精度を極め、スコアを競い合うストイックな音ゲー」を求めて本作を買うなら、確実に面食らうはずだ。

ストーリーモードでは、画面のスクロールやキャラクターの動きが尋常じゃなく激しいため、「ノーツ自体がかなり見づらい」という構造上のクセがある。
一般的な音ゲーのように「降ってくるノーツを視認して処理する」という感覚でプレイすると、視界の目まぐるしさに圧倒されてしまうのだ。

また、クリア後のフリープレイモードは、画面移動が抑えられたほぼ平坦なコースでのプレイとなる。そのため、ストーリーの激しいアクション演出が削ぎ落とされた状態だと「Muse Dashのシンプルな劣化版」のような印象を受けてしまうかもしれない(後からストーリーモードのステージを再プレイしようとしても、純粋なリプレイ性には難がある)。

だが、これは決して「欠点」ではない。

本作はそもそも「ノーツを正確に叩く作業」を楽しむゲームではなく、「音楽とアクションが融合した圧倒的なエンタメ空間を全身で駆け抜ける体験」を提供するゲームだからだ。

「スコア詰めの精度勝負」という従来の音ゲーの枠組みをあえてぶち壊し、2Dアクションの臨場感とボスの大迫力バトルに特化させたからこそ、この唯一無二の爽快感が生まれている。

「音ゲー」として評価するのではなく、「音楽と一緒に世界観を駆け抜ける新感覚アクション」として受け止めた時、本作は化ける。

まとめ:常識を捨てて飛び込め!音楽とアクションが織りなす「体験型エンタメ」の傑作

『ニエンタム — オプス・ゼロ —』は、従来の音ゲーの尺度で語ろうとするとその本質を見誤る。

ノーツを正確に捌くスコアタゲームではなく、「劇団イヌカレー風の不穏な世界観の中で、音楽と一体になってステージを駆け抜け、巨大なボスを撃破する」という最高にアグレッシブな体験型アクションなのだ。

『ニエンタム — オプス・ゼロ —』重要シーン

『ニエンタム — オプス・ゼロ —』はこんな人におすすめだ!

  • 『まどマギ』の魔女の結界のような、ダークで不穏、そしてスタイリッシュな世界観に惹かれる人
  • 音楽に合わせて技や回避を叩き込む、脳汁ドバドバのド派手なボスバトルを楽しみたい人
  • 従来の「ノーツを叩くだけ」の音ゲーに飽き、全く新しい感覚のリズムアクションを求めている人
  • 豪快な演出とストーリー、そして豪華声優陣による濃密な演劇体験を味わいたい人

「音ゲー」という既成概念を頭から捨て去り、この歪んだ劇場の物語とハイスピードなアクションの波に身を任せてみてほしい。

音楽とアクションが奇跡的なバランスで噛み合った時のあの圧倒的な脳汁感とカタルシスは、間違いなく一度味わったら忘れられないものになるはずだ。

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A 2D action-adventure where the story unfolds by tuning the stage with music. A play by Aleph and Liora, who have lost t…

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